SU Podium を使用するにあたり、知っておくべきもっとも重要なことは、適用するプリセットの選択です。

レンダリングプリセットは、Krayレンダリングエンジンのさまざまなパラメータ設定の複雑さを解消し、様々な照明シナリオ用に特別に作られたいくつかの基本設定を提供します。端的に言えば、必要なのは、プリセットを選んで「Render」をクリックするだけです。実際には、いつも単純とは限りませんが、ほとんどの場合、予期しない問題が生じた時用のシンプルな解決策が用意されています。このチュートリアルでは、SU Podiumの様々なプリセットタイプを説明し、任意の状況に応じた適切なオプションを選ぶのに必要な情報を提供します。

プリセットの紹介 - スピードVS品質

は、現在のところ、主なSU Podiumプリセット「カテゴリ」は、Exterior 2.0、Interior Bright 2.0、Interior 1.0.5の3つです。また、「ニュートラル」なスタンドアロンのデフォルトプリセットもあります。

  • Exterior: エクステリアイメージをレンダリングする際には、エクステリアプリセットを使用します。
  • スタンドアロンDefault: Defaultは、エクステリアシーンやインテリアシーンでの使用向けには調整されていませんが、両方で使用できます。また、多くの場合、エクステリアシーンでは、exterior_defaultより良い品質になります。
  • Interior Bright: interior_bright 2.0プリセットは旧バージョンの標準インテリア (1.0.5) プリセットのグローバル照明レベルを上げた、単に明るめのバージョンです。
  • Interior 1.0.5: これらは、標準のインテリアプリセットで、最速のインテリアプリセットですが、Interior Brightプリセットほどは明るくありません。

各プリセットカテゴリは、5つのタイプに分かれています。後ほど詳しく説明しますので、ここでは5つのタイプがあることだけ憶えておいてください。podiumプリセットはすべてレンダリング速度とレンダリング品質の折衷です。

プリセットタイプ Speed Quality
Preview (v2.5のみ) Fastest Lowest
Default Fast Moderate
Fine AA 最高エッジアンチエイリアシング
High Best
QMC Slowest 最良~良(QMCについては下記をお読みください。)

「default」プリセットは高速かつ、ある程度良い品質のイメージを作り出します。これらは、「preview」プリセット(V2.6以降は削除)よりはるかに正確な照明結果をもたらすので、通常テストレンダリングには「default」プリセットの使用をお勧めします。


プリセットタイプに関する詳細情報

Preview (V2.6にはなし)、default、fine AA: これらは、作り出すレンダリングの品質に従って名前を付けています。「Preview」は一番低い品質、「fine AA」はアンチエイリアススムーシングが最高品質になります。レンダリング品質を上げると、イメージをレンダリングするのに必要な計算の数が増えるため、レンダリング時間が大幅に遅くなります。テストレンダリングには、Preview、またはdefault(推奨) を使って下さい。

Fine AAは、エッジスムーシングの精度が高くなる点だけがdefaultと異なります。

  • Fine AA - 「fine AA」プリセットは、defaultプリセットがモデル上のエッジ詳細のレンダリングでそれほど良い結果を出せない場合に使用します。これの古典的な例は、家具や影の隙間、ケーブルといった非常に細かい詳細があるモデルです。詳細が小さすぎたり、隙間が細すぎると、defaultプリセットは詳細を正しく解像できません。
    fineプリセットは、defaultプリセットと照明品質は全く同じですが、より品質の高いアンチエイリアシングが設定されています。アンチエイリアッシングが細かいほど、レンダリング時間は格段に長くなります。
  • これら3つの設定でほとんどのケースに対応できますが、品質が非常に高いレンダリングや、ブロッチやアーティファクツを除去するには、「High」や「QMC」プリセットを使わなければならない場合もあります。

    HighカテゴリとQMCカテゴリは、それぞれ最高品質のイメージを作り出すプリセットです。ただし、最高品質ゆえにレンダリング時間が長くなります。ほとんどの場合、標準プリセットを使えば、速度と品質の最良のバランスを得られますが、レンダリングにブロッチや染み、アーティファクツが現れる場合は、Highや QMCを使わなければなりません。

    • Highhighプリセットは、照明(グローバル照明)のサンプル数や反射品質、アンチエイリアッシングを増やします。こうした品質改良はレンダリング時間を大幅に長くしますが、イメージ品質は格段に上がります。エクステリアシーンでは、品質を上げても微小で分かりづらいこともあります。インテリアイメージでは、最終イメージには通常 highプリセットを使うと良いでしょう。エクステリアイメージにはたいていの場合、default.pps、または exterior defaultが適切です。Highプリセットは通常、予期しない染みやブロッチ、アーティファクツを除去します。
    • QMC - QMCは、不偏レンダリングプリセットです。力ずくの解決法だと考えてください。つまり、非常に正確ですが、非常に時間がかかります。 QMCは、highプリセットより格段に遅いですが、はるかにブロッチが少なくなります。highプリセットは「不偏」レンダリングアルゴリズム(高速だが、ランダム)で、斑点のある照明を作り出す場合があります。QMCは、フォトン(光子)を均一にシーンに放射するので、QMCプリセットは、ブロッチを作りがちという問題を排除します。
      ただし、QMCプリセットは時間に制約されるため、完成レンダリングのきめが粗くなる場合が多くあります。ですので、必要なサイズより倍大きい解像度を使用し、ポストプロセッシングでQMCレンダリングイメージを任意のサイズに縮小することをお勧めします。

    プリセット例 - 比較と使用情報ページ

    上記リンクでは、各プリセットのサンプルレンダリングと使用統計を示して、各プリセットがどのような結果を生み出すのかをお教えます。これらのレンダリングで次のモデルを使用しましたので参照してください。